Atenolol
| エビデンスレベル: L5 | 予測適応症: 10 件 |
目次
## 薬剤師評価レポート
アテノロール:本態性高血圧症・狭心症から後外側心筋梗塞へ
一言要約
アテノロールはβ1選択的遮断薬で、日本では本態性高血圧症、狭心症、期外収縮の治療に使われています。 TxGNN モデルは後外側心筋梗塞 (posterolateral myocardial infarction) に有効な可能性を予測しています。ただしこの適応症に対する臨床試験と文献は 0 件で、根拠はモデル予測のみです。
クイック概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 既存適応症 | 本態性高血圧症、狭心症、期外収縮 |
| 予測新規適応症 | 後外側心筋梗塞 (Posterolateral Myocardial Infarction) |
| TxGNN 予測スコア | 99.87% |
| エビデンスレベル | L5 |
| 日本市販状況 | ✓ 市販中 |
| 承認番号数 | 20 件 |
| 推奨決定 | Hold |
この予測が妥当である理由
現在、詳細な作用機序データ (MOA) は登録されていません。既知の情報によると、アテノロールはβ1選択的遮断薬で、心拍数と心筋酸素需要を下げます。高血圧症や狭心症での有効性は確立しています。
心筋梗塞は心筋の酸素需給バランスの破綻が本態です。そのため心筋酸素需要を下げる作用は、機序的に後外側心筋梗塞にも適用できる可能性があります。
ただし今回の検索では、この病型に特化した試験も文献も見つかっていません。妥当性は薬理学的な推測にとどまります。
臨床試験エビデンス
現在、この予測適応症に関連する臨床試験の登録はありません。
参考として、同じ心血管領域の別候補(慢性肺性心)に紐づく試験が 1 件あります。心筋梗塞後のβ遮断薬長期投与を検証する試験です。
| 試験番号 | フェーズ | 状態 | 被験者数 | 主な知見 |
|---|---|---|---|---|
| NCT03278509 | Phase 4 | 進行中(募集終了) | 5000 | 心筋梗塞後で左室収縮能が保たれた患者に対する、経口β遮断薬の長期投与の有無による死亡・再梗塞の比較(REDUCE-SWEDEHEART) |
文献エビデンス
現在、この予測適応症に関連する文献はありません。
参考として、近縁の後下壁心筋梗塞の候補に紐づく文献が 1 編あります。
| PMID | 年 | タイプ | ジャーナル | 主な知見 |
|---|---|---|---|---|
| 3901170 | 1985 | RCT | La Revue de medecine interne | 後下壁または前壁の心筋梗塞後の患者 23 人で、運動負荷試験を用いてアテノロールとジルチアゼムの抗虚血作用を比較したクロスオーバー試験 |
日本市販情報
| 承認番号 | 商品名 | 剤形 | 承認適応症 |
|---|---|---|---|
| 620254560 | アテノロール錠50mg「JG」 | 錠 | 本態性高血圧症、狭心症、期外収縮(β1遮断薬) |
| 620254411 | アテノロール錠25mg「サワイ」 | 錠 | 本態性高血圧症、狭心症、期外収縮(β1遮断薬) |
| 620254532 | アテノロール錠50mg「日新」 | 錠 | 本態性高血圧症、狭心症、期外収縮(β1遮断薬) |
| 610461003 | アテノロール50mg錠 | 錠 | 本態性高血圧症、狭心症、期外収縮(β1遮断薬) |
| 620002066 | テノーミン錠25 25mg | 錠 | 本態性高血圧症、狭心症、期外収縮(β1遮断薬) |
安全性に関する考慮事項
安全性情報については添付文書を参照してください。
結論と次のステップ
決定:Hold
理由: 予測スコアは高いものの、後外側心筋梗塞に対する臨床試験・文献がなく、エビデンスは L5(モデル予測のみ)です。また、添付文書の安全性情報が未取得のため、安全性スクリーニングに進めません。
進める場合に必要なもの:
- PMDA 添付文書の警告・禁忌の取得(現時点で進行を止めている項目)
- DrugBank からの作用機序 (MOA) データの取得
- 心筋梗塞(急性期・二次予防)におけるアテノロールの既存臨床エビデンスの再検索と、病型ごとの評価
- 経路適合性(投与経路)の確認
免責事項
本コンテンツは研究目的のみであり、医療アドバイスを構成するものではありません。 臨床応用の前に臨床的検証が必要です。